みやめも2.0

思考のメモ書き

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普遍主義としての「マニュアル対応」という選択

 

ネットでマニュアル対応というものが話題になっていました。マニュアルにも色々ありますが、今回は「客に確認をするマニュアル」のことです。(以下「確認マニュアル」)

より具体的にいうと、某おじさん芸能人方がテレビの番組内で「明らかに見た目が未成年ではないのに年齢確認の手続きを要求された」「ハンバーガーを注文するとき明らかに一人で食える量じゃないのに店内で食べるか聞かれた」という例を挙げて、どちらも「けしからんことだ」としていたことが波紋を呼び、主に反発の声を中心にネットが盛り上がっていました。

 

店員のマニュアル対応についての是非ってたびたび議論されますよね…

たびたび議論されるだけあってなんとも結論を出しにくいテーマなのですが、今回は「確認マニュアル」限定だったので、これだけなら擁護できるんじゃないかと思ってじっくり考えてみることにしました。ということで僕は「普遍主義」という観点から「確認マニュアル」に忠実な店員を擁護したいと思います

 

「普遍主義としてのマニュアル対応」を、お酒の年齢確認を例に取って説明してみます。店の運営側がお酒の年齢確認に対するマニュアルを作成したとき、僕はこれを「未成年への酒類販売防止という課題に対して、店の運営側が普遍主義的な対応を選択した」と捉えます。ここでいう普遍主義というのは「条件に関わらず誰にでも等しく同じ対応をする」ということで、「人間の裁量を介入させない手法」と言い換えることもできます。

この「普遍主義」ですが、裁量をするための線引きが難しいときに使われると考えてください。今回は「20歳を超えているかいないか」という線引きですが、どうでしょうか。もちろん年齢確認をする前の判断なので、線引きの材料は見た目だけですよ。明らかに老人みたいなのはわかる?本当にそうですか?一本の線を引くんですよ?本当に漏れがないように線引きできると言い切れますか…?

いま「いや、それでも老人みたいなのに関してはさすがに言い切っていいでしょ!」と判断した方、少し、ほんの少しでも思い切るような感覚がありませんでしたか?組織を運営する上でその「思い切り」ほど無責任なものはありません。その無責任さを背負うぐらいだったら、いっそ全員に一手間かけてもらって、確実な体制を作ろうというのが「普遍主義を選択する」ということなのです。要するに「確認マニュアル」をつくるに至ったのは「見た目で判断するためのマニュアル」がどうしても作れないからということなんです。

 また普遍主義について、「全体を個人の上位に置いた考え方」と説明されることがあります。そして「確認マニュアル」を導入しているのは、一定より規模の大きいチェーン店がほとんどだと考えて間違いないでしょう。お店を広い範囲に展開すれば、その分多種多様なお客さんが来ますね。純粋に「例外」に遭遇する可能性が高くなるのと同時に、利益の対象としての「全体」の比重が上がり、社会に及ぼす影響も無視できなくなってきます。そう考えると、僕はコンビニチェーンなどが確認マニュアルという普遍主義を選択するのはしかるべき判断だと思います。

 

人間不思議なもので、当然だと思っていることには腹が立ちません。是非多くの人が「普遍主義」に伴う一手間を当たり前のことと認識し、イライラせず世の中の利益に貢献してくれるようになることを願います。

 

それではまた。

 

 

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